1996-10-28 [J] [長年日記]
No.3 魔のギトギトラーメン
「おいしいラーメン屋」の定義は基本的にはないと思う。ラーメンの味は千差万別で、だいたい「ラーメン」そのものの定義ですら怪しい。でも、「見せかけだけのラーメン」は簡単に判別できる。あっさりとうたっているが、ただ単に味が薄いだけだったり、こってりといったら油がギトギトなだけだったり。今回はその中でも、「こってり」と銘打たれたギトギトラーメンを糾弾したい。
らーめんとは、そもそも飲み会のあとにおいしく食べられなければいけない(すごい偏ってるが)。一般的な屋台のラーメンはたいていあっさり(見せかけだけの場合が多いが)系の味なのでなかなか不幸な巡り合わせがおきることはないが、たまに深夜まで開いているラーメン屋さんでひどい目にあう。私は断じて胃腸の弱い方ではないが、それでも、食べたあとかなりつらかったのを覚えている。やはり、飲んだ後の胃腸にギトギトラーメンはつらいのだ。
だいたい、なんであんなにギトギトにする必要があるんだろう。ラーメンはスープまで飲むのがポリシーなんて言っている人に「飲むな!」といわんばかりのあのスープ!はっきりいって「ふざけんじゃない」といいたい。さらに、チャーシュー麺なんか頼んだ日には、ブタバラのあのドロッとした脂身のダブルパンチだ(たいていこういうところのチャーシューは脂身が多い)!「日本人の胃腸はそんなに丈夫じゃないぞ!」と本当に言ってやりたい。
いずれにしろ、最近のラーメンには安易にギトギトにする傾向が多い(ほんとか?)。やはり、真のラーメン屋を目指すのなら、濃厚であっさりというラーメンの神髄を極めてほしいものである。 こらこら、勝手に定義を作るな。