2005-12-10 [J] [長年日記]
理科大好きでも科学者イヤ
アサヒコムより(記事はどうせすぐリンク切れしちゃうのでリンクしませんが)。
自分の能力を発揮できる仕事をしたい。 でも科学者にはなりたくない――。 「理科が大好き」な中学生の中で、こう考える子が男子で6割、 女子で8割もいることが神戸大の小川正賢教授(科学教育)の 分析でわかった。
ううむ、どうしてだろう。この場合の科学者ってのは学者さんのことを指しているのかな?大きな意味ではエンジニアも科学者の端くれではあるので、こういう話を聞くと悲しくなるなあ。
でもこれってここ最近の傾向か?といわれるとそうでもない気がする。僕は私立大学の理工学部出身だけれども、卒業生の全員がいわゆる「理系のお仕事」に着きたいと思っていたわけではないからね。高校でも理系から文系に転じるいわゆる「文転」の現象はかなり多く見られたし。でも、これらの現象は「理系は大変」と身にしみて感じて離脱していくのが主な理由なので、この記事に書かれている以下の理由とはちょっと違う。
ROSE(科学教育の内容と日常生活との関連性調査)の予備調査で 各国の子どもたちに科学者の絵を描いてもらったところ、日本の子ど もはマニアックで暗いイメージの科学者を描く傾向が強かった。小川 教授は「科学者が身の回りで普通に生活している現実味のある存在と して見えていないからではないか」と話している。
ようするにカッコ良くないんだな、科学者ってのは。まあ、マニアックな連中が多いのは確かだけど、暗いってことはないと思うがなあ。まあ、ドラマとかで科学者や建築関係以外のエンジニアが妙な描き方をされている気がするし、日本ではそういうイメージが定着してしまっているのだろうか。まあ、イメージだけで職種を決めるってのはそもそもおかしいんだが。
あと、海外の子供たちが描く科学者の絵というのを見てみたい気がする。仕事でつきあう海外のエンジニア、研究者連中と比較して日本のエンジニア、研究者が特別ヘンだと感じたことはあまりないだけに、非常に興味がある。