1996-11-02 [J]
No.8 上流階級?
ある雑誌の見出しに「上流階級へのステップアップマガジン」なんてのがある。こんな見出しをつけるということは、この言葉に惹かれて購読する人がいるんだろう。でも、上流階級ってなにさ。
「上流階級」という言葉は基本的に差別用語である。上流がある以上「下流階級」が存在するからだ。面白いことに、はっきり下流階級と書こうものなら、確実に糾弾されるはずなのに、それを連想される「上流」については何も問われない。もちろんそんなことをいちいち問うていたら、言葉狩りがもっと激しくなるだけなのでやめてもらいたいけどね。
文明と文化が違うというのはある程度常識だが、金持ち=人格者でないのはもっと当たり前の常識である。一般にまともなものの考え方をしていれば「上流〜」という見出しには惹かれるはずはないと思うのだが、そういう人種が存在するわけである。
どんな人種かといえば、「お金がすべて」なんていう言葉を真顔で吐ける人種である。もちろんお金は大切だし、否定する気は毛頭ない。でも、「すべて」といえる人間ははっきりいって滑稽以外の何者でもない。「ばか」ともいってやるし、相手にもしたくない。
ここで、しらじらしい正論をいう気はないが、お金が中心になっている世の中に、いかにあさはかな人種が多いか気がついている人も多いと思う。そういう連中に限って、中身は空っぽなんだもん。
勘違いしてほしくないのは、「保守的なのが美徳」なんてことを言っているわけじゃない。軽く、明るくなんて、いい気になっている奴等が嫌いなだけ。深みのある人間(もしくはその過程にある人間)が少ないことを嘆いているだけ。
2006-11-02 [J]
VAIO type G
ソニーから新しいPCが発表された。その名も「VAIO type G」。
→ http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1101/sony3.htm
特長は軽さと堅牢さ。以前から松下がLet's Noteで実現していた「安心して仕事用に持ち歩けるPC」のソニー版、というところ。これだけ松下が市場を席巻してしまった後だけに、若干の「いまさら」感はぬぐえないにしても、ソニーらしい、持っていて格好悪くないPCに仕上がっていると思う。
個人的に、3年ほど前に松下のLet's Note Wを購入しようとしたことがあったのだけど、そのあまりの格好悪さに店頭で購買意欲がへなへなと萎えてしまった経験があって、実用的で格好良いノートPCの登場を切に願っていたぼくとしては、待望のPCの登場、というわけである。
そんなわけで、「とりあえず、買いの方向で」という判断が瞬時に下され、速攻でSonyStyleの優先販売にエントリーした。
さて、エントリーをしたので、あとは優先販売の時期に注文すれば良いのだけど、それまでに4週間ほどある。従って、本当の判断はまだまだこれから、である。
まず、今回のVAIO type Gについて、購入に前向きな理由を挙げると、以下のようになる。
- とにかく軽量である(今持ち歩いているPCの半分)
- 格好悪くない(格好良い、という意味ではない)
- Bluetoothが付いている(けっこう重要)
- バッテリの持ちが良い
しかしながら、前述した様にLet's Note Wの購買意欲を失い、かわりにとても格好の良いVAIO Z(PCG-Z1V/P)という大型モバイル機を購入、使用している身としては、type Gを買うことによって避けては通れない試練が待ち受けている。
というのも、「でかい、比較的重い(2.1kg)」というデメリットをのぞけば、VAIO Zは今でもすばらしいノートPCだからである。
具体的にどのような試練が待ち受けているかというと、以下のような感じである。
- 画面解像度が SXGA+(1400x1050)からXGA(1024x768)にグレードダウン
- CPUパワーという面では、ほとんど変わらない(Pentium M 1.6GHz → Core Solo 1.2GHz)。というか、若干劣る可能性もある。
- 現在7200rpmの2.5インチHDDを使っているので、type Gの1.8インチHDDの遅さに耐えなければならない。
- type Gの実機を触っていないので何とも言えないが、キーボードの質感は明らかに劣るはず。
ううむ、ここまで書くと「なぜtype Gが欲しいのか、理解に苦しむ」と思われそうだが、要するに「軽い」というのはそれだけ重要な要素なのである。 なぜ軽いのが良いのかというと、来年夏頃からこどもを会社へ行く途中に保育園へ送るようになって今と状況が変わるから、というのが大きい。あと、さすがに2.1kgのPCを持ち歩くのがきつくなってきたのも本音である。
画面解像度については家にも会社にもSXGA表示の出来るモニターがあるので、それを使えば良い。そもそも新幹線の中では解像度を下げて使っていたので。
CPUパワーについてはそんなに心配していないけど、やはりネックはHDDの遅さか。松下はかたくなに2.5インチを使い続けていることもあって、かなり不安である。メモリを1.5GBくらい積んで、スワップ無しで使えば良いのかもしれないが。3年ぶりに買ったPCが今持っているPCより遅い、ってのはコンセプトの違いを差し引いても、なんか納得がいかない。
フラッシュを使ったゼロ(ワン)スピンドルモデルが出てくるのであれば、HDDの遅さについてはある意味解決だが、そうすると今度は手が出せる値段では無くなる可能性が高い。
あと、怖いのが、この軽量化テクノロジーを使った第二弾の登場。なんとなく、以下のようなPCが続けて出てくるような気がしてならないのだ。
以下、妄想として、
- 14.1インチ SXGA+液晶搭載
- Core2 Duo 搭載
- 重量1.5kg以下
- あとはtype Gに準ずる
などという、その名も「VAIO type Z」とかいうのが出てきそうで…。少なくとも、次期type S(SZ)はそれなりに軽くなって出てきそうだな。
まあ、あと4週間もあるし、ゆっくり考えよう。でも、答えが出てしまったような気もする。